第2話:土地と法律という見えない壁
はじめて家を建てる!第2話 ――「いい土地ですね」の裏に、こんなにも条件があるなんて―― 建築会社が、ようやく数社に絞れてきた頃。 次に立ちはだかったのは、想像以上に手ごわい存在だった。 土地。 家を建てるなら、まず土地が必要。 当たり前の話なのに、いざ自分事になると、その重みが違った。 建物は後から変えられることも...
はじめて家を建てる!第2話 ――「いい土地ですね」の裏に、こんなにも条件があるなんて―― 建築会社が、ようやく数社に絞れてきた頃。 次に立ちはだかったのは、想像以上に手ごわい存在だった。 土地。 家を建てるなら、まず土地が必要。 当たり前の話なのに、いざ自分事になると、その重みが違った。 建物は後から変えられることもある。 でも土地は、一度買ったら簡単には変えられない。 心配性の私にとって、 これは家づくり最大級の関門のひとつだった。 「いい土地が出ましたよ」という言葉の怖さ 不動産会社から連絡が来た。 「条件に合いそうな土地が出ましたよ」 その一言で、心臓が少し跳ねた。 同時に、警戒心も一気に高まる。 本当に条件に合っているのか。 何か見落としている点はないのか。 資料を開くと、 立地、価格、面積。 どれも一見すると悪くない。 でも私は、 “一見すると”という言葉を信用しない。 過去に仕事で、 「一見問題なさそうですね」という言葉の裏に、 大きなトラブルが隠れていたことを何度も経験してきた。 だから、土地を見るときも同じだ。 敷地調査という現実 気に入った土地が見つかったとしても、 そこにすぐ家が建てられるとは限らない。 この事実を、私はこのとき初めて痛感した。 用途地域?建ぺい率?容積率? 建築会社の担当者が、図面を指さしながら説明してくれる。 用途地域 建ぺい率 容積率 高さ制限 斜線制限 ……正直に言うと、 最初は何を言われているのか、ほとんどわからなかった。 「つまり、この土地にはどんな家が建てられるんですか?」 私は、核心だけを聞くようにした。 すると担当者は、 「この条件だと、建物の大きさはこのくらいになりますね」 と、ざっくりとしたイメージを示してくれた。 その瞬間、 頭の中で思い描いていた“理想の家”が、 少しだけ縮んだ気がした。 法律は、家族の夢よりも強い 家づくりの世界では、 「建てたい」より「建てられる」が優先される。 これは、冷たい現実だった。 どれだけ理想の間取りを描いても、 法律の枠を超えることはできない。 でも、よく考えれば当然だ。 安...