第1話:すべては不安から始まった
はじめて家を建てる!第1話 ――「家を建てよう」の一言で、眠れない夜が始まった―― 家を建てよう、と妻が言ったその夜。 私は正直に言って、ほとんど眠れなかった。 布団に入って目を閉じても、頭の中では次から次へと考えが浮かんでくる。 家って、そんな簡単に建てていいものなのか。 そもそも、自分たちに家を建てる資格なんてあ...
はじめて家を建てる!第1話 ――「家を建てよう」の一言で、眠れない夜が始まった―― 家を建てよう、と妻が言ったその夜。 私は正直に言って、ほとんど眠れなかった。 布団に入って目を閉じても、頭の中では次から次へと考えが浮かんでくる。 家って、そんな簡単に建てていいものなのか。 そもそも、自分たちに家を建てる資格なんてあるのか。 私は昔から心配性だ。 「大丈夫だよ」と言われても、 「その“大丈夫”って、どこまで想定してる?」と考えてしまうタイプだ。 本当に家なんて建てられるのか? 住宅ローン。 土地。 間取り。 建築会社。 契約。 工期。 保証。 聞き慣れない言葉が、夜中の天井を見つめながら頭の中をぐるぐる回る。 住宅ローンと聞くだけで、胃がきゅっと縮む。 35年? 40年? 金利は? もし病気になったら? 仕事を失ったら? 子どもがまだ小さい。 この先、教育費もかかる。 車も買い替えが必要になるかもしれない。 「家を建てる」という行為が、 人生の選択肢を一気に固定してしまうような気がして、怖かった。 でも、怖いからといって何もしなければ、何も始まらない。 私は布団の中で、ひとつだけ決めたことがあった。 失敗しないために、知らないまま進まない。 心配性なりに、ちゃんと準備をしよう。 そうすれば、少なくとも「知らなかった」は減らせる。 心配性の私は、まず“整理”から始めた 翌日、仕事から帰ってきて、 私はノートとペンを机に置いた。 まずやるべきは、頭の中の不安を書き出すことだと思った。 何が不安なのか 何がわからないのか 何を決めなければいけないのか これを整理しないまま進むのは、 地図なしで山に入るようなものだ。 企画・要望整理という名の“家族会議” 週末、家族でテーブルを囲んだ。 「今日はね、家の話をしようと思う」 そう切り出したとき、 子どもは少しワクワクした顔をしていたし、 妻は「やっと本気になったね」と笑っていた。 私は、少し緊張していた。 まずはルールを決めた。 正解・不正解はない 予算の話はいったん置いておく 思いついたことは全部書く そして、一人ずつ「どんな...